DCSの研究開発活動についてご紹介します

はじめに

三菱総研DCSで新技術の調査をしています平山です。 当社では、IT技術を活用してお客様企業を支援すべく、先進的なIT技術の研究開発を行っております。今回は当社の研究開発の取り組みについて紹介させていただきます。

1) 研究開発の種類について

当社の研究開発は、大きく4つの種類に分かれます。

      • 顧客業種向けIT技術の研究開発
      • 業種を問わず必要となるIT技術の研究開発
      • 先進領域における研究開発
      • 社員研究開発

顧客業種向けIT技術の研究開発では、業種ごとにテクノロジーに対する考え方やトレンド、ニーズが異なるため、それぞれの業種にあわせたテーマを選んで、実施しています。

業種を問わず必要となるIT技術の研究開発では、クラウドなどのインフラ技術、AI、セキュリティといった技術の検討等に取り組んでいます。

上記2種類の場合、実施されるテーマは当社ビジネスに直結している側面が強いものとなりますが、一方で、現在のビジネスに直結せずとも、将来的に必要性が予見される先進領域の技術についての研究開発も行っています。例えば、xRやWeb3といった先進テーマを実施しています。

また、社員が自由な発想でテーマを企画し研究開発を行うことができる、ボトムアップ型研究開発の仕組みも用意しています。

2) 研究開発のプロセスについて

当社の研究開発の特徴として、研究開発活動は社内の特定部門が行うものではなく、全社に開かれていることがあげられます。社内のどの部署であっても、テーマ申請をし、実施することができます。

企画・申請されるテーマは、事業に関係した技術の検証等が多いですが、「当社の技術を生かした社会貢献」という視点での申請も可能です。

社内の様々な部署からのテーマ申請を可能とした一方で、全社で見た際にバラバラな動きとならないよう、研究開発委員会を設置し、活動全体の舵取りをしています。申請された研究内容と全社技術方針との親和性や、重複テーマの排除、テーマ間連携のシナジー可能性等について調整等を行うことで、スピーディーかつ効率的な活動を推進しています。

3) 当社研究開発テーマのご紹介

上記のようなカテゴリ分けと推進体制によって、当社では年間20~30件程度の研究開発を行ってきました。

今後、当社が取り組んだ技術テーマについて、ご紹介してまいります。なお、すでにこのブログでご紹介したテーマやプレスリリースで発表したテーマもありますので、まずはそちらをご覧にただければと思います。

■コミュニケーションロボットの活用
「ロボットアプリ開発入門」

介護施設や学校教育向けのコミュニケーションロボットの研究開発を実施。現在、介護施設向けについては、研究開発を終え、”Link&Robo for ウェルネス”としてサービス化済み

■製造業における熟練技能者の暗黙知をAIで代替させる研究開発
取り組みレポート「製造業・熟練技能者の暗黙知をAIに代替させる実証実験を開始」

製造現場の熟練者のみが把握する「暗黙知」をAIに学習させることで、熟練者の判断を再現する研究開発。現在、お客様企業と共に実証実験を実施

■BLEビーコンを用いた社員の屋内位置測位
「①システムの構成と使用機器」
「②AWSを用いたバックエンドの構成」

社員が持ち歩く社用スマホと執務室内に設置されたBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンを使い、屋内における社員の居場所を特定・検索できる技術の検証

■画像認識技術を用いた混雑状況可視化の取り組み
「①TensorRTを用いた物体検出とトラッキング」
「②深度カメラを用いたトラッキング」

画像認識AIを用いて社員食堂の混雑具合を推定する技術を検証。混雑具合は社内のイントラネットにリアルタイムで開示され、社員の行動変容を促し、密回避にも寄与

現在、当社で研究開発を予定している領域は下記のような領域となります。今後、当ブログにて順次アップしてまいりますので、ぜひご覧ください。

今後予定している研究開発テーマ

      • xR (VRやAR等)
      • ナレッジグラフ
      • 自然言語処理AI
      • Web3
      • クラウドネイティブ
      • スマホによるバイタルサインモニタリング

なお、当ブログページの右側に表示される「カテゴリ」で「研究開発」をクリックしていただくと、関連記事の一覧をご覧いただけます。