KCSはじめました ~システム担当の声~

シェアードサービス部 業務企画グループの門脇です。
これまでの2つの投稿(企画担当の声社内実証実験に参加したユーザーの声)でご紹介してきました「KCSはじめました」も今回が最終回となります。

元々、私のグループは運用サービスを企画するグループです。社内実証実験では、当社で取り扱っているServiceNowというSaaSをベースに、これまでご紹介してきたKCSという手法を用いたサポートデスク業務を企画・検証してきました。

今回はシステム担当者の視点でServiceNowってどんなSaaS?改めてKCSとは何か?といった内容をお話していこうと思います。

    目次

  1. ServiceNowとは
  2. 改めてKCSとは
  3. ServiceNow上でKCSを用いたサービスはできたのか
  4. さいごに
  5. 掲載済み分

ServiceNowとは

ServiceNowは、元々ITシステム運用プラットフォームを提供するSaaSであり、企業の社内システムと連携してシステム運用の効率化を推進することを得意としています。また、ローコードでの開発が可能となっているプラットフォームであり、素早い業務システムの提供が可能です。当社で販売・導入支援をしているため、ホームページにも情報を掲載しています。
(リンク:SaaS型IT運用プラットフォーム ServiceNow導入支援

会話履歴やインシデントなど、運用でよく使われる管理テーブルは標準で備わっており、各テーブル同士の連携を自動化したり、利用ユーザーごとにレコード操作を設定したりすることができます。

私たちが企画しているサービスは、複数のサービスの組合せであることから、柔軟にカスタマイズできるシステムが必要でした。ServiceNowは、対応できる幅が広く、ローコードによるスピーディな業務システムの開発が可能で、私たちのニーズに応えてくれました。

ローコード開発のイメージ図

改めてKCSとは

初回の投稿でKCSについてご説明していますが、改めてKCSとは何かを私自身の考えも含めて、お話していきます。

KCSをひとことで言うと、ナレッジマネジメントのベストプラクティスで、ヘルプデスク運用(問合せ対応やFAQシステム運用)に活用できる体系です。KCSは欧米のB to Cの大規模なコールセンターで広く採用されていますが、私たちが企画しているB to Bサービスのヘルプデスク運用でも活用しています。

概念としては、ITサービスマネジメントのベストプラクティスをまとめたITILを思い浮かべてもらえるとよいと思います。(参考サイト:ITIL®とは? : 富士通 - Fujitsu
ITILより範囲が限定されているため、かなり具体的なところまで言及されている印象があります。

KCSはベストプラクティスであるため、ヘルプデスクの効率化をしていた結果、意図せずKCS的なノウハウが取り込まれていたということも、当社のヘルプデスクの事例で見受けられました。また、ITILと同じで、教科書上で学んだからといって実際のシステム運用ができるということはなく、どうやってKCSを実現していくかはその時々で判断しなければなりません。さまざまな要因でどうしても実現できないことがあったり、KCSの肝となる考えを優先して敢えて細かいルールを適用しなかったりしました。

ServiceNow上でKCSを用いたサービスはできたのか

「ServiceNow上でKCSを用いたサポートデスク運用業務を実現できる」ことを確認するために、社内で実証実験を行いました。

苦労したのは、KCSとServiceNowの仕様が噛み合わない業務フローになっている点があり、KCSかServiceNow、どちらに寄せるかといったところです。

ServiceNowはSaaSであり、コアな部分をカスタマイズすると定期的に行われるアップグレードに対応できなくなる可能性もあり、そこもどちらに寄せるのかについて判断が難しくなる原因の一つでした。

しかし、判断に迷っていたことの多くはServiceNowの仕組みを理解するにつれ明確な答えを出せるようになり、実証実験中も適宜システム改善していきました。

結果として、実証実験を通して「ServiceNow上でKCSを用いたサービスはできる」と結論できるところまで到達しました。今回、社内実証実験に参画してもらったKCSコンサルタントの方にも、「KCSでの運用が問題なくできている」とコメントをもらえました。

さいごに

私のグループからの3回のブログを通して、KCSを適用してみた経験をご紹介してきました。KCSに出会ってから一通りを経験した結果まで、リアルな「KCSをやってみた」をお届けできたと思います。もしKCSにご関心があれば、より詳細な情報を調べてみてください。

今、私たちは、実証実験で得られた気づきをヒントに、サービスのブラッシュアップをしています。チャットボットの導入などServiceNowで利用できる機能を最大限有効活用していきたいと思っています。リリースした際はぜひお問い合わせください。

では、最後にお約束を・・・

K・・・気になったら
C・・・チャットボットで
S・・・調べて解決KCS!

掲載済み分

KCSはじめました ~企画担当の声~

KCSはじめました ~社内実証実験に参加したユーザーの声~