KCSはじめました ~企画担当の声~

三菱総研DCS江良です。BPOサービスの企画を担当しています。

みなさんは『KCS』を聞いたことがありますか?コールセンターなどで採用されているナレッジ管理手法で、ナレッジの有効性を高め、ナレッジの作成効率を向上させるベストプラクティスと言われています。

私たちは研究開発、サービス開発の一環で「KCSをサポートデスク業務に適応させよう」と実証実験を通してKCSに取り組んできました。これから3人のリレー形式で体験談をご紹介します。1人目は企画担当からです。

    目次
  1. KCS(Knowledge Centered Service)とは
  2. KCSをはじめるきっかけ
  3. 社内実証実験
  4. おわりに

KCS(Knowledge Centered Service)とは

『問題解決の副産物としてコンテンツを作成し、要求と利用に基づいてコンテンツを発展させ、収集した経験値を基に、ナレッジを開発し、改善、共有、協調、学習に報いるもの』と言われています。

私の解釈ですが、KCSはユーザーの問合せをそのままナレッジにします。できたナレッジは、さながらYahoo!知恵袋です。よくあるこぎれいに整理されたFAQとは違います。だから、見つけやすく使いやすいのです。

突然ですが、洗濯機の調子が悪い時、みなさんはどうしますか?取説探します?いやいや、とりあえずググりますよね?で、同じように困っている人の知恵袋を見て、解決したりしませんか?KCSってそんな感じです。

ナレッジサンプル

まだまだ話し足りませんが長くなるので、今回はこのあたりでやめておきます。詳しくお知りになりたい方は、HDI-Japanにお問い合わせください。

KCSをはじめるきっかけ

現在企画中の新サービスは、PC等デバイスの調達、キッティング、修理、廃棄・回収と言った『ライフサイクル管理』を統一プラットフォーム上で提供します。

お客さまがこのサービスを利用される際の問合せに必要な機能を調べていたとき、KCSに出会いました。KCSを利用されている方に、直接お話を伺う機会があり、その方の情熱に「すごく良さそう」と感銘を受けたのがきっかけです。良くも悪くもすぐ信じます。

新サービス ポータルサイト
サンプル

「KCSってどんなもの?」とさらに調べていくと、研修や資格があることを知り、フットワークの軽い上司に耳打ちしたところ、あれよあれよと研修受講にいたりました。

社内実証実験

受講した研修だけを頼りに、サポートデスクで利用するツールの要件定義、設計、受入テストをやってしまいました。私自身、KCSどころかサポートデスクもやったことがないのに。もちろん、実務でサポートデスクを担当しているメンバーも一緒でしたが、それでも「運用がまわるのか」「KCSとして正しいのか」を答え合わせする術が研修のテキストだけだったので、ただただ不安でした。

そこで、KCSをしっかり身につけ、お客さまに自信を持って提案できるよう、社内での実証実験を企画しました。実証実験では、全社員に向けてPC等デバイスに関する問合せを募り、新たに組成したチームでKCSを用いた『問合せ対応』および『ナレッジ作成』を行いました。

KCSは、チームメンバーのPeople、業務フローのProcess、ツールのTechnologyで組成され、その割合はPeopleProcess:Technology=6:3:1』と言われています。

ナレッジ作成はチームビルディングが重要で「確かに人だな」と実感します。今回はメンバーに恵まれ、いい雰囲気の中、実証実験をやり遂げることができました。このメンバーだったら、自信を持ってお客さまに提案できます。

また、今まで個人のスキル・ノウハウで対応していたことが、KCSのプロセスを用いれば、ベテランも新人も同等のパフォーマンスを上げられるようになりました。実務でサポートデスクを担当しているメンバーは「結構カルチャーショックかも」と言っています。自身のポジションに固執するタイプのベテランさんには嫌われてしまうかもしれませんが、新人さんが自信を持ってお客さまとやり取りするのにKCSは大いに役立ちます。

反面、「たった1のTechnologyにずいぶん振り回されたな」と言う感想も持っています。実証実験中はKCSのコンサルテーションを受け、作成した業務フローに改善が必要だったり、作業効率化のために削除した機能が実は必要だったりと、ツールの修正が発生しました。「やはりツール設計は机上で考えただけではだめだったか」と思うの半分、「机上で考えただけでよくここまでできたな、やるじゃん私たち」と思うの半分。「設計前にコンサルつければ良かったのに」と思っているそこのあなた、私もそう思います。大人の事情と言うことでどうかご容赦を。

おわりに

いかがでしたでしょうか?現在新サービスのリリースに向けて鋭意準備中です。リリースした際は「DCS公式サイトに掲載したい」と勝手に思っていますので、いつかご案内できる日がくるといいな。

私のブログで足りないところは、続く二人が補って余りあるブログを書いてくれるはずなので、そちらをご覧ください。そんな二人にプレッシャーと宿題を添えて、結びの言葉といたします。

KCSあいうえお作文~
K … 困ったら
C … ちょびっと検索するだけで
S … さくっと見つかるナレッジだよ☆   

二人はどんなあいうえお作文を作ってくれるのでしょうか?次回をお楽しみに!